春薫る
寒さ明けてゆく 風も光り出す
麗らか 華やぐ街と裏腹
美化をしきれず 抱え続けている
春に途切れた貴方の記憶
きっといつまでも残ってゆく
少しずつ薄まっていったとしても
別に痛くも 痒くもない
腕に残る火傷の痕みたいだ
恋心
咲いては散って 季節を超え また咲いて
互いに繰り返した すれ違いの先で
掴めず舞い落ちた最後のひとひら
僕の胸には まだ春薫る
夢も 憧れも 東京の街も
キラキラ 輝いて見えていた
その陰に隠れ見えていなかった
ヒラヒラ 落ちてゆく花びら
きっといつまでも残ってゆく
貴方の中から消えてしまっても
別に嬉しくも 悲しくもない
全て置き忘れてきたみたいだ
恋心
咲いては散って 季節を超え また咲いて
互いに繰り返した すれ違いの先で
貴方は咲かせきった 二度と枯れぬ花を
僕の胸には まだ春薫る
